(Japanese) LGエレクトロニクス、第2四半期は増収増益に
LGエレクトロニクスの第2四半期(4~6月)の連結決算は、前年同期比で売上高が0.6%増、営業利益が約2.4倍となった。白物家電が主体のホーム・アプライアンス&エア・ソリューション部門と、テレビが主体のホーム・エンターテインメント部門が売上高、営業利益ともに増加した一方、携帯電話が主体のモバイル・コミュニケーションズ部門は、主力のハイエンドスマートフォン「G5」の販売不振により、営業利益が赤字になった。
<白物家電やテレビ部門が好調、携帯電話は不振>
LGエレクトロニクスは7月28日、2016年第2四半期の業績を発表した。それによると、売上高(連結ベース)は前年同期比0.6%増の14兆29億ウォン(約1兆2,742億円、1ウォン=約0.091円)だった(添付資料参照)。営業利益は2.4倍の5,846億ウォンで、増収増益となった。業績を牽引したのは、ホーム・アプライアンス&エア・ソリューション部門とホーム・エンターテインメント部門で、営業利益率はそれぞれ9.2%、8.6%だった。
第2四半期の部門別業績は以下のとおり。
○ホーム・アプライアンス&エア・ソリューション(洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど)
エアコンをはじめとするBtoBビジネスの高成長基調の継続および国内市場での販売好調を受けて、売上高は前年同期比4.8%増の4兆7,002億ウォンとなった。営業利益も、販売製品の組み合わせの改善や世界生産拠点の効率化、コスト競争力の改善などで、48.6%増の4,337億ウォンに上った。
○モバイル・コミュニケーションズ(携帯電話など)
「G5」に対する好意的な市場反応が初めはあったものの、当初の生産の不安定が供給に支障を来した結果、売上高は前年同期比6.2%減の3兆3,258億ウォンとなった。営業利益も、「G5」のマーケティング費用が増加し、初期生産の歩留まり問題で材料費が増大したことにより、1,535億ウォンの赤字になった。
○ホーム・エンターテインメント(液晶テレビ、プラズマテレビなど)
成長市場での景気低迷による需要減により、テレビの出荷が減少したものの、売上高は前年同期比で5.7%増の4兆1,572億ウォンとなった。営業利益は、ハイエンドテレビの販売拡大と原価構造の改善などにより、前年同期の827億ウォンの赤字から3,567億ウォンの黒字に転じた。
○ビークル・コンポーネンツ(自動車電装部品など)
車載用インフォテインメント(テレマティクス、オーディオ、ビデオ、ナビゲーションなど)の次世代新製品の適用車種拡大や販売地域の拡張により、売上高は前年同期比41.9%増の6,396億ウォンとなった。一方、営業利益は、車載用インフォテインメントおよび電気自動車(EV)の新規事業への投資を拡大したことで、168億ウォンの赤字を計上した。
<ハイエンドブランドとしての競争力強化を目指す>
同社は今後の業績展望と戦略について、「英国のEU離脱問題による市場の不確実性の増大と主要原材料およびパネルの価格変動可能性の拡大は、下半期事業のリスクになる」と見通しつつ、「家電やテレビ市場における大型化・高級化傾向は、ハイエンド市場で強みを持つ当社にとっては事業拡大の機会となり、ハイエンドブランドとしての競争力を強めていく」とした。また、第2四半期に不振だったモバイル・コミュニケーションズ部門については、「『G5』の不振が第3四半期にも影響を与えると見込まれるが、Vシリーズ(大画面スマートフォン)の新モデルの販売開始を通じて挽回していく」と説明した。また、ビークル・コンポーネンツ部門については、「当部門の事業開始以来、最も重要な事業となるゼネラルモーターズ(GM)のシボレーボルトEV(注)の部品の大量生産が第3四半期から始まる」と期待を示した。