(Japanese) EUは、QualcommによるNXPの買収に関する徹底的な調査を正式に開始した
EUは2017年6月9日、QualcommによるNXPの買収に関する徹底的な調査を正式に開始した。
この調査による問題解決には少なくとも4カ月間を要することから、QualcommとNXPの合併計画に遅れが生じると考えられる。
最終的な合併の影響は、明確には判断できない。
QualcommとNXPは、2017年末に合併手続きを完了させる計画だと発表している。
QualcommとNXPの合併が発表された2016年10月以降、さまざまな問題が起こった。
Qualcommは世界各地で孤独な法廷争いを行っており、非常に厳しいビジネス/法的環境の中で事業を運営している。
同社は、競合企業だけでなく、顧客企業やその取引先企業とも争っている。
こうした法廷争いによって、業界内でQualcommと友好関係にある企業はほとんどない状態に陥っている。
ECが挙げている懸念事項は、欧州の業界がQualcommに対してどのような見解を持っているかを示している。
Qualcommは、ECと欧州市場におけるQualcommのライバル企業にとって主要な関心事となっている。
Qualcommが、ECが合併に反対すると考えているかどうかは分からない。
同社は、NXPの買収に関する競合各社の懸念を軽減するために、2017年6月1日までに譲歩案を提出しなければならなかった。
だが、同社は譲歩案を提出せず、同契約が独占禁止法に違反していないとして独禁当局を説得できると自信を見せている。
承認基準が比較的緩やかな米国の独禁当局は2017年4月に、QualcommとNXPの合併を条件なしで承認した。
だがQualcommは現在、ECの徹底的な調査の他に、中国商務部との交渉問題に直面している。
中国との交渉は歴史的に見て、世界の中で最も厳しいと言われている。